防犯対策どうする? 鍵とロックどう選ぶ?
防犯対策どうする?
ようやく念願の電動キックボードを手に入れてウキウキで外出し、出先で駐車後、帰ってきたら盗まれていた。。。
こんなことがないようにしたいですね。
電動キックボードは車体の特徴から、2つの特徴から盗難に合いやすいかもしれません。
まずは、重量。
非常に軽い車種も増えてきました。
自分が持って運ぶ時には重く感じるものですが、本気で盗もうと思っている窃盗犯にとっては軽いはずです。
それを担いで何キロも走って逃げるというのなら大変ですが、どこか近くに止めている自動車などへ持ち込むなどなら容易いものです。
いわゆるママチャリなどの一般自転車の平均重量が16kg~20kgですから、あまり変わりません。
さらに、コンパクトなサイズ。
運ぶときにはコンパクトのほうが便利なものですが、窃盗犯人にとっても小さなサイズは盗みやすいメリットに変わります。
自転車を担いでいるだけで目立ちますし、さらに走っているとなると無茶苦茶目立つでしょうが、電動キックボードであれば、大きなバッグなら入ってしまいます。
(現に専用の収納袋が売っている車種もあり)
さらに、タイヤロックなどがされていなければ、転がして盗まれてしまいます。
なんなら折りたたんで持ち出されては、盗まれているというより普通に運こんでいる。と周りから思われる程度でしょう。
こういう電動キックボードの2台特徴が逆に非常に盗まれやすいことに繋がっていますから、駐車する際には何らかの対策(ロック・鍵をかけるなど)が絶対必要です。
それでも鍵一つにしても色々な種類がありますので、実際の経験も踏まえて解説していきます。
どこに止めるかで変わる?駐車場所
まずは、ロック・鍵の種類などの説明の前に、どこに止めることになるのか。
それぞれの場所で必要な鍵も変わってきます。
自宅
自宅に置く場合は、その住宅の形状によりいろいろな場所が考えられます。
マンション等の集合住宅なら駐車場(駐輪場が許可されれば駐輪場)などもあるでしょうね。
戸建てなら、玄関前や、車の横とか。まぁ自転車を止めている場所が第一候補になると思いますが、そのような場所はホント危険です。
自転車が盗まれる場所の多くがそのような場所です。
もちろん自転車は、自宅である。ということの油断から鍵をしていなかったりしますが、窃盗犯は庭程度は難なく入ってくるでしょう。
面倒くさいかもしれませんが、できる限り自宅の中に入れるようにしましょう。
室内が一番安全です。充電もできますしね。
駐車場のある出先
電動キックボードは原付車両扱いですので、駐輪場ではなく駐車場になります。
駅や商業施設などでも駐輪場ではなく駐車場に止めることになります。
車が止まっている場所というのも間違いではありませんが、原付バイクが止まっている場所。というとわかりやすいかもしれません。
バイクぐらいの大きさの四角で囲まれたところなどです。
これらの場所に駐車する場合、必ず何らかの防犯対策が必須です。
駐車場のない出先
住宅街や路面店などで駐車場がない場合、まずはその場所が駐車禁止場所ではないかどうかの確認が必要です。
駐車禁止でない場合には、店先などに止めることになりますが、ちょっと食事とか、立ち読みとか、コンビニ数分だからとか、目の前だからとか、そんなことは全く関係ありません。
眼の前で鍵をかけていない自転車をそのまま盗られて乗って遠くへ逃げていかれる。ということは、自転車などでは非常に多い事案です。
その点、電動キックボードは何らかの形で電源オンしないと早く進むことができませんから、まだ安全かもしれませんが、必ず電源オフにした上で簡易で簡単な施錠で大丈夫ですので、カギをかけるようにします。
長時間いる場合には、もう少し厳重な防犯対策を必ず行うようにします。
どなたかのご自宅などの場合は、防犯対策として玄関内に入れても良いか尋ねましょう。
その他
キャンプや旅行先でちょっと移動や探索、観光したあとの駐車などは、その辺の地理や安全性がわかりませんので、面倒でもしっかりと鍵をかけてロックする習慣を忘れないようにしましょう。
行き先にもよりますが、もし持ち運びができるモデルであれば、持ち運ぶ。という手もあります。
飲食店なら、席の横に。大型施設などでは持ち運ぶということも選択肢にしましょう。
小さいモデルなら、大き目のコインロッカーに入るから。って思われるかもしれませんが、保証対象外の貴重品になりますし、バッテリー搭載の乗り物ですので危険物となるかもしれません。コインロッカーの利用規約に禁止事項がなかったとしても、避けたほうがよいでしょう。
さて、止める場所での鍵の必要性を書いてきましたが、ではどのような鍵の種類があるのかを説明していきます。
鍵 ロックの種類
電動キックボードに付けれることができそうな鍵には、大別して3種類あります。
ワイヤー/チェーンロック
ワイヤーロック
細いものなら自転車で使われたことも有るかもしれませんが、細い針金を組み合わせて束にした頑丈なワイヤーで作られており、丸まった状態で販売されていて、丸まったワイヤーを伸ばして、タイヤのホィールなどに通して利用します。
ワイヤーの太さが重要に比例しますが、比較的軽量コンパクトですので、収納にも困りません。
鍵で施錠するパターンが多いですが、自転車でよく見るようなダイヤル式の暗証番号で解錠するものがあります。
ダイヤル式は、鍵の紛失の心配がありませんが、4桁以上でも時間があれば施錠されてしまう可能性があります。
自宅などいつも止めている場合は、狙われて何日かに分けて番号総当りされてしまっている可能性があります。鍵で解錠するものでも、ピッキングに合うこともあります。
比較的安価で軽さもあり、手軽に使い回すことができますが、
ただその反面、安くて細いものは簡単に切断されてしまう可能性が高いです。
他の鍵と併用して施錠する2重ロックする際の一つとしての利用をおすすめします。
常時電動キックボードのどこかにくくりつけて、必要な時に使う。という選択肢が良いかもしれません。
ワイヤーロックを利用する際には、できるだけ切断されにくいような太いもので硬度の高い素材を選ぶようにしましょう。
100均一などにあるのは、ワイヤーでも細いものか軽いチェーンのものが多いですね。
チェーンロック
ワイヤーロックと似ていますが、その名の通りワイヤー部分がチェーンになっています。
ワイヤーロックよりも太く長いのが特徴で、長さが選べたりします。
肩からかけて自転車に乗っている方を見かけられたことも有るかもしれませんね。
ただし、太くなり長くなると重さもかなりになりますので、その点では取り回しが難しくなってきます。
重さを考えずに防犯を重視するのであれば、太さが20mmを超える太いものをおすすめいます。
窃盗犯がワイヤーロックやチェーンロックを切断する時にはボルトカッター・油圧カッターなどの本格的な切断ツールを利用していることが多いようでして、直径16mm程度までは簡単に切断してしまうようです。
そのため、それ以上の太さのチェーンロックの利用をおすすめします。
それ以下の太さの場合、硬質に影響する素材も重要です。
スチール合金製などが固くて有名です。その他には焼入れ加工を行った素材もあります。
チェーンロックと同様、鍵式とダイヤル式の両方あります。
折りたたみ式 ブレードロック
バイクではあまり見かけないかもしれませんが、高級な自転車などではよく利用されています。
金属ブレードと呼ばれる薄い鉄板(金属プレート)が複数枚組み合わさったもので、それらを伸ばすことで自由な形状で長く使えるものになります。
金属のため、重たさはありますが、複数枚組み合わさった状態で販売されているため、折りたたんでコンパクトで収納にも困りません。
軽さを求めたスチール製のものもあります。
ブレードの厚みが太くなると重くなりますが、更に防犯性能が高まります。
プレートの幅が広くなればなるほど切断しづらくなりますが、細めのものでも材質的に切断されずらく防犯レベルが高い鍵となっています。
鍵の施錠方法は、鍵式とダイヤル式があります。
多少の重みはありますが、コンパクトですし、切断されずらいので、おすすめです。
U字ロック
こちらは、主にオートバイの駐車状態で見かけたことがあるかもしれません。
アルファベットのUの字の形に似ているところから付けられたU字ロックです。
基本的には、Uの字部分は曲がらない固いものになっていますし、
Uの字部分(空間部分)が結構狭く、万が一どこかが切断されたとしても、もう一箇所どこかを切断しないと取り出せないような窃盗にとっては面倒くさい物となっています。
また、ホィールに通せるモデルであれば、ホイールが回転しないという利点もあります。
曲がることのないぐらい太さが特徴で、そのため長さが短いというのが欠点ではあります。
このU字ロックも、太さや長さ、素材などいろいろな種類が販売されています。
太くて頑丈で切断されづらく作られていますので、セキュリティ的にはおすすめですが、長さが短いため施錠部分が自車だけになるほどの短さですので、そのまま持ち運ばれてしまう可能性があります。
使うならば、U字ロックとワイヤーロックがセットになったものが良いでしょう。
例外:ディスクロック
ディスクブレーキを搭載しているバイクで使われるディスクロックですが、電動キックボードの場合にはディスクブレーキはありますが、バイクで流用しているものが合わなさそうであり、またディスクロックだけでは車体ごと簡単に持ち運ばれてしまうこともありますので、使用は難しいと思われます。
ここまでが主要になる鍵の種類になります。
その他、鍵から離れますが、防犯関係について説明します。
防犯アイテム
アラーム
車体の振動やアラームの設置角度が変化したりなどの異常を感知すると大音量で警報(警告音)を鳴らすシステムです。
電池式が多く、電源を必要としません。
電動キックボードをそのまま持ち運ぼうとする窃盗にはセキュリティが高いです。
ただ、電動キックボードは小さいがゆえ、窃盗時ではなくても、揺れが大きく感知されることもあり、隣に駐車している自転車やバイクを出そうとした際に当たって動いたり、倒れたりすることでアラームが鳴り響くことになります。
夜間など特にですが、近隣への迷惑になる場合がありますので、本体で解除できるものではなく、リモートで解除できるものを選びましょう。
AirTagなどのGPS付き
盗難に会わないためのロックを紹介してきましたが、もし盗まれてしまったらを考えた場合、GPS機能付きの追跡盗難対策も重要です。
電動キックボードにApple AirTagやGPSを目立たない フレームの底などに取り付けておきます。
当然ですが、事前にスマホと連動しておくことで、万が一の時に正確な位置情報を知ることができます。
鍵をかけるパーツ
ここまで鍵の種類を解説してきましたが、できれば2種類以上を併用したロックの仕方がおすすめです。
ワイヤーロックかチェーンロックでは、派手なものを選ぶようにして、視覚的に鍵をかけていると分からせることも効果があります。
電動キックボードのモデルにより鍵をかけれる場所が限られていると思いますが、概ね下記の赤色で示したところなどが鍵がかけやすい場所になります。
ただし、場所によっては、鍵の長さをできるだけフィットさせて、鍵が余らないようにしたいです。
その他、様々な鍵がありますが、ほとんどが硬質な素材です。
そう考えますと、むき出しだと、電動キックボード側に傷が付く可能性が出てきます。
鍵をつけた状態で、ガチャガチャされた場合、車体やホィールに傷が付きますので、できればビニールや布、シリコンなどで覆われているものを選びたいです。
鍵をかける対象物
今度は、鍵を可決対象物を何にするか。です。
バイクなどでよく呼ばれている【地球ロックやアースロック】というものを行うことをおすすめします。
地面に埋め込まれている物と電動キックボードをロックすることで、切断されない限り盗みづらいような状態を作ることです。
電動キックボードの場合、鍵が切断されるされないよりも、まずは、鍵の有無に関わらずに持っていかれない。ということのほうが重要です。
何かしらの物体と電動キックボードをつなげることができる長さの鍵も選ぶポイントになると思います。
その点から、U字ロック単体だと長さ的に難しいと思います。
そして、注意したいことが2点、
1)上記のような公共物(電信柱、ガードレール、道路標識、街路樹)へのロックは、私物ではありませんのでしないように気をつけましょう。
2)鍵をかける対象物側が細くないこと。よくある緑の格子状のフェンスや、下記の写真のような細いものは切断される可能性がありますので、できるだけ太くて頑丈なものにロックするようにして下さい。
盗難保険
盗難だけの単体盗難保険に入ることも可能ですし、任意保険に盗難保険が含まれる場合もあります。
電動キックボードの任意保険は新たなものが出てくるようですので、保険会社の情報を集めてから検討しても良いです。
ちなみに公道を走行するのに必要な自賠責保険には、盗難保険は含まれていません。
防犯登録
電動キックボードは、公道走行の条件、ルールとして、ナンバープレートの取得が必要ですし、毎年4月1日に所有している時点で軽自動車税2000円を支払う必要があります。
さらに自賠責保険の加入も必須となっていますが、今のところ電動キックボードの防犯登録というシステムが存在していません。
自転車の防犯登録システムや、バイクの二輪車防犯登録などのようなシステムが今後できることを願うばかりです。